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アニメ・漫画 Feed

2017年6月 3日 (土)

トキワも鉄血も強さのピラミッド作りに失敗した

高校野球を応援している時に「でもこいつらプロより弱いんだよね」という馬鹿はいない。
もしいたらそんなヤツはみんなから叩かれる。俺も叩く。
それは高校野球を描いた漫画やドラマでも同じで、みんな現実の高校野球を知っているからだ。
だが、現実には存在しない架空の対決、超格闘家同士とかエスパー同士とか巨大ロボット同士の戦いだとそれが起きる。
そして俺自身も「こいつらよりもっと強い奴がいるんでしょ?」に対して特に反感を覚えないことも多いし、まさに俺がそう感じることすらあるのだった。
それを踏まえて3月に放映が終わった「機動戦士ガンダム鉄血のオルフェンズ」と来週発売の少年サンデーで最終回を迎える「トキワ来たれり」を見ると考えさせられる。
強敵というか(当面の)ラスボスを出すタイミングのことを。
バトルものは「世界最強」であることが欠かせない。
たとえテーマが暴力反対であろうとヒロインとの愛であろうと、最終回の段階で主人公が世界最強でなかったら不満が残る。
カタルシスの大きい傑作はそこらへんちゃんとしている。
そしてそれはラストに限らない。
主人公は常に世界最強の敵と戦っていなければならないのだ。
最も分かりやすい例がドラゴンボールだ。
悟空はその時点で判明している世界の中で最強の敵を倒すべく常に戦っている。
もし悟空とフリーザが雌雄を決している時にその様子を遠くからセルや界王神が眺めて「今はこの程度だがそのうちこいつらは強くなる」的な見下し台詞を嘯いてる場面がバトルの途中に何ページか挿入されてたとしたら折角の盛り上がりが台無しだ。
「本当の世界最強」が最初から登場する作劇はリアルではあるが、主人公とライバルが世界最強レベルの遙か下のレベルで争ってる分際で俺こそ世界最強と自惚れる薄ら寒い光景を見なければならないという致命的な欠点を抱えているわけだ。
オルフェンズにはギャラルホルンのラスタルが、トキワには世界に覇を唱えんとする三勢力が、かなり初期から登場する。
これは大変な冒険だ。
主人公が段階を追って強くなりその時点に相応しい強敵と出会い仲間を集め組織を大きくしていく、その要所要所で、実は世界最強ではないと読者や視聴者に既に示されているその時点でのライバルとの戦いがただ自分たちの勝敗ではなく世界全体の危機に繋がるかのように盛り上げなくてはならないし、どうせ世界最強の奴らより弱いんでしょwというシラけを起こさせないようにしなければならないからだ。
そして、当然のように両作ともその挑戦に敗れた。
オルフェンズの鉄華団たちがいきなりラスタルとことを構えることになった時の「なんで現時点で高校野球の優勝高レベルのオルガ達がメジャーリーグ選抜チームレベルに喧嘩、売ってるの?」という感情の前には他の多くの欠点も霞んでしまうし、トキワ団が力量不足なのに世界最終戦争レベルの三つ巴総決戦に対応「できてしまう」違和感も同じことだ。
強さのピラミッドはバトル漫画の楽しみの一つだから疎かにはできない。
最初から全て決めていれば矛盾も少なくなる。
しかしそれは安易な方法だ。
「え?こないだまでのが世界最強じゃなかったのか!もっと別の世界があったのか!いやあ!気づかなかったなぁ!」と主人公と読者の両方を鮮やかに騙してくれなければならないのだ。

2017年6月 2日 (金)

視聴挫折してたサクラ大戦TVを観た

レンタル屋の棚を眺めててそう言えば途中で挫折してたな、ということで、昔のTV番組「サクラ大戦TV」をレンタル屋で借りて観てました。
サクラ大戦(SS)の1をベースにした翻案…と言うか当初は前日譚と思わせておいて、どんどんゲーム本編と違った展開となってきたので、結果として翻案となった、という形。
で、まぁ…面白くはあったのですが、骨川スネ夫の言うところの「いつもの1/3くらいの味が薄いメロン」のようで、なんとも物足りない感じでした。
わたしがサクラ大戦シリーズが好きなのは「3」の超絶クオリティに心底から惚れ込んでいるから。
1や2も好きですが90点くらいのゲームでしかなく、98点はつけられる「3」には及びません。
そして「3」の魅力もビジュアルワークのよさという色白が七難を隠しているだけで、やはり戦闘の難易度の低さには不満があったのです。
これは1や2から続いたシリーズ全体の問題でもあります。
それもあってTVアニメではゲーム本編では物足りない戦闘要素を中心に展開することにしたんでしょうかね。
笑いありラブありシリアスありだったゲーム版から笑いとラブがオミットされ、わたしにとっては「なんだか味が薄い気がするなぁ。いつもの1/3くらい」的な感想を抱くシロモノとなったわけです。
つくづく思うに、深刻なものを有り難がる風潮はよくありません。
類例として(プレイしてませんが)センチメンタルグラフィティ2が「1のおちゃらけ要素をカット」してシリアス面を強調したと聞いて激しくやる気がなくなったのと同じ。
笑いがあってこそ涙があると思うのです。
…まぁ、人間関係がギスギスして陰鬱であるとか、こっちがロボットで敵が人間だとリンチというか虐殺しているように見えるとか、他にも欠点はあるんですけどね。

2017年5月31日 (水)

ジンギスカンは焼肉パーティーではない

今度の職場の飲み会の焼肉の予定がジンギスカンになってしまった。
実に残念だ。
もちろんジンギスカンは大好きだが、どちらがご馳走の度合いが大きいかと言われれば間違いなく焼肉だ。
ジンギスカンは道民にとってあまりに当たり前すぎるのだ。
そこでふと思い出した。
佐々木倫子「チャンネルはそのまま!」のジンギスカンエピソードのことを。
北海道のテレビ局(おそらくモデルはHTB)を舞台にしたこの漫画で、道民じゃない新人女子アナが局にも北海道にも馴染めないでいた。
そんな彼女が職場の飲み会で桜の下での焼肉パーティーに誘われて出席してみたら実際はジンギスカンパーティーで、彼女は「これは焼肉じゃない」と呟くというもの。
このエピソード、当時からなんか納得がいかなかったんだが、今になってその理由にやっと気づいた。
道民はジンギスカンと焼肉パーティーを混同したりしない。絶対に。
佐々木倫子先生自身が道産子なのに、なんでこんな間違いをしてしまったんだろうか。
きっと間違いじゃなく、わざとなんだろう。
この彼女を誘った側の道民の不自然さにさえ目を瞑れば、地域差エピソードとしてこれは極めて秀逸だからだ。
ちょうど北海道の学校を舞台にしたテレビドラマの卒業式で桜が咲いているという嘘が、全国の視聴者の卒業式イコール桜というイメージを優先するための必要悪として存続しているのと同様に、ジンギスカンを北海道的なものの代表として描くという大目的のためには、ジンギスカンと焼肉パーティーを一緒くたにする道産子という不自然さも必要悪という判断だったのであろう。
創作にはそういう割り切りも必要ということなんだろうなあ。

2017年5月29日 (月)

劇場版ソードアート・オンライン・オーディナル・スケール

やっとまともな敵が出てきて、これまでのSAOに対する不満が解消されました。
わたしはSAOはTV版を3期まで観ましたが、敵のラスボスにブラックエンジェルスに誅殺されそうな極悪人しかいなかった。
まぁ、原作は大人はみんな汚いと考えがちな中高生世代を対象とした小説であるから、そういう悪役造形は正しいといえば正しいんだけど、どうしても世界に深みが感じられなくなるし物足りなかった。
しかし今回の重村教授は心が歪んだだけで普通の人だ。
SAOサバイバー達はSAOでの3年間が無駄だったと思いたくないことから創造者・茅場を憎めないでいる。或いはストックホルム症候群も入っているんだろう。
それをいいことに大物ぶっている茅場晶彦のようなカスとは人間としての深みが全く違います。
…まぁ、クレヨンしんちゃんの映画にも似たようなボスがいたなwという気もしますがw
いずれにせよ、シリーズ一貫して仮想と現実、記憶と思い出が重要なテーマになっているSAOにおいては敵も掘り下げた方が盛り上がることが分かったのは収穫でした。
ツッコミどころはあります。
拡張現実オーグマーは説明を聞いた瞬間に「歩きスマホをさらに迷惑にしたような社会迷惑になるんじゃないか」と疑問が浮かびますし、今回の計画だって全員に説明して協力を求めることはできなかったのかと思わなくもない。
しかし小さなことでしょうね。
…ところでTV版において旧来の「大人イコール悪」の文法で描かれていたアスナの母親は今後どうするんでしょう。
やっぱり音無律子さんみたいに再登場の時は別人のように物分りのいい母親になっているのでしょうかw

エンドロール後エピソード あり

公式サイト
http://sao-movie.net/sp/

2017年5月28日 (日)

機動戦士ガンダムサンダーボルト外伝2

読了。
今巻収録分よりプラモデルを撮影しCG加工したモビルスーツ戦という新たな表現手法が登場する。
でありながら人物パートとの間に不自然さがないのだからたいしたもの。
サクラ大戦3(DC)でポリゴンCGとデジタル2Dアニメの自然な融合に感嘆した時以来の技術的興奮を俺は感じている。
収録作品は脇役から見た主役達というスタンスのものが多い。
これはもちろん作品世界に深みを与えているのだが、サンダーボルト自体のガンダムワールド全体に占める位置も明らかにしようという試みに思える。
例えばこれまでのファーストガンダムスピンオフでは、コウやシローが「アムロほど強くはない」描写がキチンとできているとは言い難かったが、イオはモビルスーツが機動兵器である利点を生かしきれていないが故に「盾」役が必要であるという描写にすることで、ガンダム世界におけるサンダーボルト関連をオーパーツっぽく見せないよう試みているのだろう。
もちろん本編のキャラもあちこちに登場。
部下や同僚に慕われるダリルと傲慢で友人の少ないイオの対比も健在だ。
ただ、イオの傲慢さが描かれたことでますますイオが嫌いになるかと思えば然に非ず。
逆に復讐に身を焦がす孤独が伝わってきたのは収穫。
本編ではダリルとイオの再対決が近いだろうけど、それがますます楽しみになってきたのでした。
まあ、相変わらずダリルがんばれって思ってますけどねw

公式サイト
https://www.shogakukan.co.jp/books/09189556

2017年5月11日 (木)

スコップがなんの役に

ホビージャパン誌2017-6月号のギャロップタイプの作例を惚れ惚れと眺めているうちに気づいてしまった。
このスコップ、何の役に立つんだろう、って。
要するに当時、吹き荒れた「リアルタイプ」の記号だ、というメタな回答は要らない。
ザブングルならコミカル演出も多いし、3秒くらいであちこち掘り返すだろうという回答も要らない。
車載スコップはスタックした時に多いに役立つ。
しかし、ウォーカーマシーンが埋もれて動けなくなった時に人力で掘るスコップにどんな意味が?
単純にギャロップタイプなら7.8m、他のウォーカーマシンでも大きなものならガンダムサイズという大きさも去ることながら、不整地に強い人型ロボットでさえ動けなくなってしまうようなひどいスタックにはなおさら役立つまい。
鶴橋もそうだが、あれら工具は気休めにしかならないのではあるまいか。
とは言え、ここで終わってしまっては面白くない。
列車が脱線しても客船が浅瀬に乗り上げても自力で脱出はできず救助を待つしかないのだから、ある程度以上に大きな乗り物はどうしてもイレギュラーな事故に対して弱くなるのは仕方ないとは言え、他を圧倒する利便性ゆえにロボット兵器が戦場の主役たり得ているという「ロボットリアル」の足元を掬わんとするこの弱点はなんとしても克服せねばならない。
そこで思う、と言うかこれは単なる妄想ないし願望なんだが、ロボット兵器のコックピットには必ず人間の腕力を数倍にアップさせるパワーアームのようなものを搭載してはどうだろうか。
なんなら腕の長さの2倍とか3倍の長さがあってもいい。
それで長さ5mくらいのスコップを自在に操れればロボット兵器のスタック問題は相当程度に解決する筈。
画面に映らないところで何が行われているか妄想するのもロボットものの楽しみ方の一つである。

2017年5月 5日 (金)

ベスト100ってそういうもの

NHKBSのベストアニメ100
http://www.nhk.or.jp/anime/anime100/ani_report/
の投票結果でタイバニの3作が1,2,6位を占めるという結果に組織票だという批判の声が上がっているが、別に組織票でもなんでもなくて、投票ってのはこういうものだとしか言えない。
例えば全ての人間がこれまでの人生で見たアニメのうち2番目に素晴らしいと感じている世紀の大傑作アニメがあったとしてそのアニメには1票も入らない。
ならば全員にベスト100まで選んでもらって100点から1点まで配点しその合計でランキングするという方法は?
素晴らしい!
前述の欠点を補いより多くの人の実感に沿ったものとなるだろう。
だが一つだけとても大きな欠点がある。
…それが何かは言わなくても分かりますよね?
結局、一つだけ選ぶ以上に幅広く参加してもらう方法はないのだ。
Theスーパーファミコン誌の読者投票によるゲームランキングで不動の1位はエストポリス伝記2だった。
ゲームに一家言ある投稿者ばかりの(しかも複数投票可能な)ランキングでさえこうなる。
たくさん売れた大ヒットゲームは中には合わない人もいるから点数は低めになり、好きな人しか買わないが買った人にとっては大満足なゲームは高得点となる。
そしてそういうランキングだと認識した上で活用すればとても役に立つというわけだ。
今回のランキングもある意味で割り切れば多いに役立つ。
少なくとも俺は興味はあったが未見だったタイバニを観ようという気持ちになっている。
組織票に思えるものって、システム面の一長一短に上手く乗っかかって過大に評価されている側面はあるにせよその種銭となる人気は実際にあるんだと思う。
…まぁイナズマイレブンのキャラ人気投票でイナイレアンチによる不人気キャラへの組織票で1位を取らせた例もあるし、そういうことが全くないとも言えないんだけどね。

2017年5月 1日 (月)

劇場版『名探偵コナン から紅の恋歌(ラブレター) 』

今回も面白かったですね。
テンポがよすぎて一瞬、何が起こったのか分からないところが散見されるものの、全てすぐに得心がいくのでストレスは溜まりません。
そこまでして追求されているテンポで服部くんを巡る恋の鞘当てが楽しい。
まぁ、平次・和葉カップルは鉄板ですからね。
将を射るにはなんとやらでお母さんの静華さんに気に入られちゃってるし、紅葉はんの付け入る隙はないでしょう。
で、その恋愛要素が多過ぎも少な過ぎもしない絶妙なバランスなのがいい。
今回はテンポに加えてバランスもいいんですよ。
女の意地がぶつかり合うかるた勝負。
百人一首の知識がなくても分かるように何が勝負の分かれ目になるかが的確に示されているので他の邪魔になりません。
恋敵である紅葉に合わせた紅を基調にしたビジュアルも鮮烈ですしね。
惜しむらくは師匠世代の人間関係をもうちょっと掘り下げて欲しかったかな。
せっかくの日本人好みの浪花節、この人、実はいい人だったらいいなぁという人がやっぱりいい人なんですが、そこら周りの展開が忙しくてね。
それにしても園子は「出て来ないことに理由をつけなきゃならない」キャラになってるのね。

エンドロール後エピソード あり

公式サイト
http://d-conan.jp/movie21

2017年4月22日 (土)

放課後さいころ倶楽部 第9巻

9巻で取り上げられたゲームはお邪魔者、アンドールの伝説、コードネーム、Dixitの4つ。
いつもより少なめですが、ルール紹介ばかりじゃなくストーリーも進めるためには、これくらいがちょうどいい気がします。
前巻あたりから目立ってきたここぞというハイライトやターニングポイント以外はサラッと流していくテンポのよさもますます磨きがかかってきて、ボードゲーム漫画の雛形がまた一つ出来上がったんじゃないでしょうか(え?前に雛形なんてあったっけ?ですって?あれですよ「ずっと俺のターン!」)
黒崎奈央が明確に話の中心となって進んでくれて、いいキーパーソンが生まれました。
やはりミドリを明確に敵視してくるのは面白い。
劇中昨年までの旧1年生現2年生はみんな仲良しなんで、何が何でもこいつにだけは負けたくない!
という動機がなくてそこが盛り上がりに欠けていた。
ゲームの展開とキャラの心の動きがフィットしてこそ、ボードゲームを漫画で紹介する意味があるというものです。
ボードゲームに興味がなかった人を引きずり込むキッカケになるかも知れないしねw

ゲッサン公式サイト該当ページ
http://gekkansunday.net/series/saikoro

2017年4月16日 (日)

映画「クレヨンしんちゃん 襲来!! 宇宙人シリリ」

侵略的宇宙人の特殊能力で子供の姿にされる野原一家。
大人に戻るための日本横断の旅が始まる。
目的地が種子島ということで九州のシーンが多く、数年前に九州旅行した時の懐かしい光景が続いて楽しかった。
…まぁ、いくら宇宙繋がりだからって宇宙人がわざわざ種子島宇宙センターの近くに潜伏していることに疑問を感じなくもないけど、そういう大雑把な地域イメージも子供向けの映画には必要。
展開はありきたりなんだけど、それでも要所要所でそれなりに面白くなってしまうのは、長期シリーズ故なんだろうなぁ。
ちょっと今回は可もなく不可もなく…。
シモネタとして宇宙人の顔のデザインが尻に似ているんだけど、ニコちゃん大王なりピッコロなりに先を越されてるんで新鮮味もないし。
今回の敵のスタンスは善意の押し付け。
地球人に勝手に期待して勝手に失望して勝手に叱咤してくる。
こういうやつはわれわれの周りにもよくいるし、大人の目からは迷惑極まりないんだけど、子供の目からするとよくわからない人だろうしピンと来ないんじゃないかなぁ。

エンドロール後エピソード あり

公式サイト
http://www.shinchan-movie.com/