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アルスラーン戦記 Feed

2015年9月14日 (月)

アニメ「アルスラーン戦記」第二十三章「聖マヌエル城の攻防」

シャガードは嘆く。サームがルシタニアに膝を屈したと。
キシュワードは吠える。ヒルメスの行いをパルスの民は決してゆるさないと。
どちらもヒルメスがルシタニア兵を前にヌケヌケと行った三文芝居を聞いていない上での発言です。
もし聞いていたらどう思ったことでしょう。
もはやヒルメスは自分が何のために王になろうとしているのか分からなくなっているようです。
ただただアルスラーンを自分と同じ目に合わせるだけ?
だとしたらあまりにも卑小です。
過去のヒルメスを知るが故に彼の王者としての度量に期待しているサームは、あのルシタニア兵を熱狂させた演説をどんな気持ちで聞いていたのでしょうか。
アニメ「アルスラーン戦記」第二十三章「聖マヌエル城の攻防」は、ヒルメスが精神の均衡を崩しつつあることを如実に描く演説から始まりました。
それにしても、これまでギスカールの配下の兵士はボダンの聖騎士団のような狂信者ではないように描かれてきましたが、根っこのところは変わらないようです。
ヒルメスの演説は、お前らルシタニア人はこう言っておけば満足するんだろという嘲りに満ちていて、twitterで言うなら捨てアカを使った成り済ましのようなもの。
その悪意に気づかず素直に猛っているのですからお里が知れます。
何処も彼処も歪んでいる。
そんな中、ザンデはよほど真っ直ぐです。
父が逆賊でなかったことにするために、その前提そのものを変えるのだと言うのは、歴史の真実を勝手に曲げるような所業ですが、心情としては理解できます。
ただまぁ、一応はルシタニア軍は個々に高い戦意を保っていることを意味するわけで、もともと数の上ではパルス軍を上回っていることもあって、戦いはルシタニア側がやや優勢に見えます。
ザンデの兵を誘い込んで削ったもののそれだけで兵力の不利を逆転できたわけでもなく。
別働隊のキシュワードもサームに阻まれ、どちらも決め手がないままジリジリと戦いは続くのでした。
さて、今回はザラーヴァントとジャスワントの和解、エトワールがアルスラーンの正体を知ったなど人物同士の関係の変化が目立ちましたが、中でもアルフリードの変化が好ましかったですね。
ファランギース目当てだった筈のギーヴに続き、ナルサス目当てだった筈のアルフリードがまずアルスラーンのことを気にかけている。
自由人気質の彼等をも惹きつけるものを王太子殿下は持っているのでしょう。

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http://www.arslan.jp/

2015年9月 7日 (月)

アニメ「アルスラーン戦記」第二十二章「出撃前夜」

いよいよヒルメスとの決着をつける時が!
直接対決を目前にアルスラーン陣営とヒルメス陣営双方の内情が描かれた第二十二章「出撃前夜」。
アルスラーン率いるパルス軍6万に対してヒルメス率いるパルス残党及びルシタニア正規軍併せて10万は大きな差があるとは言え、ヒルメス側は内部に統一を欠き火種を抱えている。
ほぼ互角の戦いとなるでしょう。
そう思わせるためにアルスラーン側の結束はより固く、ルシタニア側は不安要素ばかりが描かれました。
武器の扱いに興味を示した奴隷出身の歩兵達の希望に応え教練を施すアルスラーン陣営。
一般兵士、それも奴隷出身ともなれば、戦争などお偉方が勝手にやってること、なるべく自分は危険な場面に遭遇しないようにしてとにかく生き残ろうと考えても仕方ありません。
武器の扱いに熟達すればそれだけ生き残れるわけですが、逆に危険な任務を与えられるかもという不安もあるし、どちらが正しいか言い切れない。だから軍事教練はあるにせよイマイチ身が入らない。
しかし、ダリューンとアルスラーンの立ち回りは彼等の心を奪った。
そして自らの意思で特別な鍛錬を受けるに至った。
目的意識を持った者は強い。
今すぐに鍛錬の結果は出なくても、心構えは大きく違ってくることでしょう。
ただ、実際の劇中の描かれ方では必ずしもこうは感じ取れないのが残念なところ。
今まで最低限の軍事教練すらやってこなかったかのように見えてしまいましたし、特別な鍛錬が兵士達の自由意志による選択だというのも、ナルサスの台詞及び状況からの類推でしかありません。
ここらへん、もうちょっと丁寧に描いてほしかったところです。
一方のルシタニア。
ギスカール公爵が全軍の指揮をヒルメスに委ねた理由も想像するしかないんですよね。
ギスカールはナルサスの策には乗らず10万の兵を投入することとします。
だがルシタニア兵だけですぐに10万人は揃えられない。
部下達が10万は大袈裟なのではというのは彼等の現状認識が甘いというよりもそれだけの集結が困難であるからと考えるのが妥当です。
全軍が王都にいるわけじゃありませんからね。
そこにパルス兵3万を率いてのヒルメスの帰参。
彼等を加えると10万になるが、ヒルメスがルシタニア兵を抑えられるかとルシタニアの指揮官がパルス兵を抑えられるか、どちらにしても問題が生じる。そこを天秤にかけてヒルメスに任せることにしたのでしょう。
あくまでパルス人同士を食い合わせるという考えもあったでしょうし。
ただ、繰り返しますが想像にすぎない。
そうとでも考えないとギスカールの判断が説明できないという単なる逆算なんです。
ルシタニアの士官がボダンをあからさまに軽視しているのも不自然に思えます。
だったら最初からあんな好き勝手させてるなよ…。
というわけで説明不足は目立ちましたが、決戦前の露払いは終わりました。
多分、2クールでは終わらないアルスラーン戦記。
区切りをつけるとしたら、アルスラーンとヒルメスの決着しかあり得ないわけで、来週は最大の山場となるでしょう。
楽しみですね。

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2015年8月31日 (月)

アニメ「アルスラーン戦記」第二十一章「別れの詩」

アルスラーン率いるエクバターナ奪還軍と袂を分かつギーヴ。
行きがけの駄賃とばかりに憎まれ役を買って出て自然な流れで単独任務に就きます。
宮仕えはもともと苦手だったとの本人の弁ですが、そもそもギーヴが兵を指揮するところは想像がつきませんから、いい頃合いだったのかも知れません。
ナルサスの策というよりギーヴが自ら申し出たことなのでしょうね。
如何にもギーヴらしい旅立ちです。
しかし、策としてはそれでよくても、アルスラーンもギーヴも互いに王太子と臣下である以上に年の離れた友人同士です。
芝居とどちらも承知の上ではあっても後味のいいものではない。
アニメ「アルスラーン戦記」第二十一章「別れの詩」とは、互いの辛い気持ちを詩に紛らわせて忘れようという意味なのかも知れません。
それを気づいているから、何時もはギーヴの冗談めかした求愛に素知らぬ顔のファランギースが彼への最大の褒美となる見送りに出たのでしょう。
そんな最大のチャンスの時でさえ、ギーヴは目の前のファランギースのことではなく後に残していくアルスラーンのことで頭がいっぱいだというのも興味深い。
最後のチャラい台詞も照れ隠しでしょうし、それをファランギースも知っている。
もしファランギースがギーヴの想いに応えることがあるとするなら、ギーヴのそういう一面に対してになるのかな、という気がするのです。
さて今回のトラブルメーカーとなったザラーヴァント、トゥース、イスファーンの3将軍。
新旧の家臣同士のトラブルという図式を分かりやすく描くために、特にザラーヴァントは頭の硬い猪武者という役回りを演じました。
ただ、アルスラーンがギーヴの追放を命じた時に、彼が何を思い何を口走ったのかはいっさい描かれていないのが面白い。
ギーヴのことを苦々しく思っていたが追放までは求めていなかったのではないか、だから自分のせいで起こった追放劇に後ろめたい想いがあったのではないか、沈黙という行間にザラーヴァントのそんな心の動きをわたしは感じました。
そうなってくると功を焦ったのもギーヴを追放させてしまったアルスラーンへの贖罪の気持ちがあったのかも知れません。
綺麗に頭を切り替えて自らの非を認めるのは、人間が機械でない以上、なかなかできることではありません。
ザラーヴァント達が気持ちを切り替えるのには、あれだけの時間がかかったというのは、かなり丁寧な描写だったと思うのです。

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2015年8月24日 (月)

アニメ「アルスラーン戦記」第二十章「騎士の素顔」

ヒロイン登場。
因縁浅からぬ騎士見習いの少年の正体は女の子でした。
ちと話が出来過ぎという気もしますが…まぁ、偶にはこんな偶然もあっていいですよね。
アニメ「アルスラーン戦記」第二十章「騎士の素顔」はその名のとおりエトワール少年あらためエステルがアルスラーンと心を通わせるエピソードでした。
思えばエステルとの縁を紡いでいくためのオリジナルの第一章だったわけで、今回は仕込みの到達点。
エステルの女の子らしさが引き立っていました。
アルスラーンが目の前の相手が何度か出会ったエトワールだと気付かなかったのも、急激に女の子っぽくなっていたからなのでしょう。
今回でも以前の登場でも部下の態度が女に対するそれじゃなかったのは気になりますが、ミスリードの要請あってのことですから多少はね。
で、思ったんですが、ルシタニア軍の描写も、エステルのためだったのかな、なんて。
原作のルシタニア軍は北斗の拳の野盗と変わらない悪逆非道っぷりだったので、いきなりルシタニアにもいい人はいるみたいな感じでエステルがヒロインとして出てきてもなんか納得がいかなかったのですが、アニメのボダン以外はそんなにひどい狂信者もいないルシタニア軍だったら、エトワールのような存在も違和感がありません。
そんなエステルの言葉でヒルメスへの蟠りが解け、あらためて己の理想を貫くため王になる覚悟を決めたアルスラーン。
多分、第一期はアンドラゴラスに指揮権を剥奪されるところまででしょうが、その時に股肱の臣達が付いてきてくれるに十分な説得力のある頼もしさを身につけつつあるようです。

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2015年8月17日 (月)

アニメ「アルスラーン戦記」第十九章「冬の終り」

懐かしのパルス。
懐かしのヒルメス登場。
ライバルのアルスラーンがシンドゥラ遠征で王者として大きく成長しただけに、ヒルメスが未だただ己の血筋のみを頼みとするようでは先も見えています。
アニメ「アルスラーン戦記」第十九章「冬の終り」では、現段階のヒルメスとその周辺が描かれました。
エクバターナに駐屯する王弟ギスカールと聖騎士団を有するボダンに分裂してしまったルシタニア遠征軍。
ボダンが邪魔になったギスカールは、客将たるヒルメスにボダン討伐を打診したばかりかパルス人部隊の招集と編成すら認めてしまいます。
愚策に見えます。
ルシタニア正規軍を聖騎士団にぶつけては対立が決定的になってしまうから被占領民を使うという理屈なのでしょうが、どの道、ギスカールの最低でも黙認がなければボダン討伐など行える筈がないのだから、ボダンがギスカールを神の敵と断ずるのは避けられません。
後々の火種を自ら作るようなもので、やはり主力はルシタニア正規軍にすべきでした。
ギスカールは「兄王と比べて」有能な人物として描かれていますが、腹を括るということができない人物のようです。
これも「ヒルメスを有能に見せるため」なのか?
田中芳樹作品の欠点が如実に現れているように思えます。
しかしそんなメタな事情はどうあれ、城攻めはヒルメスの株を上げます。
安い挑発に乗り突出してきた聖騎士団を、しかし包囲する戦力はないんで、四方八方から順繰り順繰り突撃して踏み躙ります。
そしてサームの危機を救いその忠誠をより強固なものに。
でもクバードは配下にできなかった。
サームと異なり、クバードはヒルメスという人物を見極めようとした。そして満足する答えが得られなかった。
これ、現代人の目からするとクバードこそヒルメスの売国を覚えていてその真意を糾そうとする真っ当な人物で、サームは考えの足りない人物に見えますが、封建的な世界における王と臣下と民衆の関係を思うと、まず支配する側の理屈にとらわれてしまうサームの感覚こそ普通のそれなのでしょう。
それこそギーヴが常日頃から言っているような王族こそが当たり前の世の中です。
だが、アルスラーンは違う。
クバードもアルスラーンと気が合いそうです。

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2015年8月10日 (月)

アニメ「アルスラーン戦記」第十八章「ふたたび河をこえて」

ますます冴え渡るラジェンドラ節。
このままではこいつが悪目立ちしてしまいますw
よって(というわけでもないんでしょうが)シンドゥラ編は今週まで。
アニメ「アルスラーン戦記」第十八章「ふたたび河をこえて」では、ラジェンドラ新国王が、最後の最後まで油断のならないところを見せてくれました。
ただまぁ、ラジェンドラの行動も国益を最優先した上でのことですから、シンドゥラ人にとってはいい君主なわけです。
尽くし甲斐のないガーデーヴィよりはずっといい。
そしてパルス陣営にとっても御しやすい相手と言える。
要はパルスと敵対するより仲良くしたほうが得であると思わせる状況をこれから作っていけばいいわけです。
周辺国が隙あらばパルスを狙うというのは、これは大陸公路を押さえているパルスの運命のようなものですし、そんな中にあって行動の読みやすいラジェンドラが王でいてくれると助かります。
それだけでも、今回のシンドゥラ遠征の実利はあったのではないでしょうか。
色々と国力も削りましたしねw
そして忠臣ジャスワントも仲間に加わりました。
毒舌のひねくれ者が多い(田中芳樹作品はいつもそうですがw)アルスラーン陣営にあって、生真面目なジャスワントの存在は異国人ながら空気を引き締める意味が出てくることでしょう。
仲間になる時の理由付けが色々と頭でっかちな感じですし、パルスとシンドゥラが敵対したらシンドゥラに付くとまで言ってますが、これも実直さ故のことですし、逆に信頼できるというものです。

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2015年8月 4日 (火)

アニメ「アルスラーン戦記」第十七章「神前決闘」

ダリューンの相手・バハードゥルは「怪物」
であればこそガーデーヴィのルール違反っぷりが引き立つのですが、単に痛覚がないとは。
原作を読んでた時は気付かなかったんですが、現実にも痛覚がない人というのはいるし、まぁ、そういう人が高い戦闘能力を持つことはないけど、バトル漫画ではTOUGHのエンゾウとかいますから、身体がでかくて痛覚がないパワーファイターってだけで普通の人間だってなら、別に卑怯ではないのでは?って気になってしまいました。
言動もちょっと粗暴な男ってだけでしたし。
でもまぁ、パルスのお歴々やシンドゥラのカリカーラ王ばかりか他ならぬガーデーヴィ自身が「バハードゥルを出すのは禁じ手」と共通認識を持っているから、物語世界内では卑怯な手段ってことで問題ないのか。
というわけでアニメ「アルスラーン戦記」第十七章「神前決闘」。
タイトルにもなっている戦い自体はダリューンの辛勝でしたが、その前後が興味深かったです。
まず神前決闘に挑む戦士を選ぶ順番。
ラジェンドラがダリューンを代理人に立てたことを知ってからガーデーヴィはバハードゥルをぶつけようと決意したわけですが、これってガーデーヴィは最初は自らラジェンドラと刃を交えるつもりでいたようにも見えます。
とすると、ガーデーヴィは別に卑怯者ではないことになるし、ラジェンドラにしたってバハードゥルにダリューンをぶつけようとしたわけではないわけだから、アルスラーンの怒りはラジェンドラにとっては言いがかりということになる。
ここらへんがどうにもスッキリしません。
ラジェンドラは憎めない奴です。
俺も好きなキャラです。
でも、彼をひどい奴にしないための作劇が、この代理人決めの順番に繋がったのだとしたら、それは失敗に思えます。
ラジェンドラがバハードゥルのヤバさを知りながら素知らぬ顔でダリューンに代理人を頼んでこそ、アルスラーンの怒りとそこから垣間見える部下思いの心が輝くのではないでしょうか。
「落ち着いてなどいられるか!」がなかったのも、それが理由なんだろうしなぁ…。
ガーデーヴィが神前決闘の結果を素直に受け入れずに内戦寸前になるのもリアリティがありますね。
もともと戦象部隊を失ったとは言え首都攻防戦となれば依然としてガーデーヴィ側が有利だったのですから、ラジェンドラ側には神前決闘に勝った場合でも相手にその結果を認めさせる方策が必要だった。
ここで単にダリューンの叱責故ではなくガーデーヴィ自身に部下の心を離反させる言動があったというのは、より説得力があったと思います。

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2015年7月26日 (日)

アニメ「アルスラーン戦記」第十六章「落日悲歌」

前回ラストの興奮した象の描写はやはり薬物でした。
現在でも東南アジアあたりには荷運び用の象に麻薬を打ってボロボロになるまでこき使う非道な人間はいて、それを聞いたわれわれは鼻白むわけですが、この戦象部隊へのむごい扱いも敵・ガーデーヴィ王子に十分に悪い印象を与えています。
それに対してラジェンドラ王子は「これ以上、俺に付いて来た者を死なせるわけには」と部下を思いやる発言をしている。
部下を道具として扱う王者と、同じ人間として扱う王者。
アニメ「アルスラーン戦記」第十六章「落日悲歌」ではその対比が描かれました。
それがジャスワントの目に映ったガーデーヴィとアルスラーンの違いにも生きています。
オープニングで既に仲間になることがバレているジャスワントですが、やはり説得力は必要ですからね。
ただ、義父のマヘーンドラもいい人ですから、いずれ葛藤が。
シンドゥラ編は次回まででしょうけど、ジャスワントが気持ちよくアルスラーン陣営に加われるよう祈るのみです。
ところで台詞のなかったエラムですが、工兵舞台を指揮し、秘密兵器の製造から実戦での軍配までこなし、何時の間にこんな才能を?と驚くばかり。
このまま責任ある立場につくと、ナルサスの側にいたりアルフリードと喧嘩する時間もなくなっていきそうで、それはそれでちょっと寂しいのでした。

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2015年7月19日 (日)

アニメ「アルスラーン戦記」第十五章「シンドゥラの黒豹」

埋伏の毒、ジャスワント。
シンドゥラ王ガーデーヴィの参謀マヘーンドラより、王弟ラジェンドラの陣営に潜り込み、いざという時に内部から撹乱しその進軍を防ぐことを命ぜられていたわけですが、果たしてラジェンドラがそのことに気付いていたのかどうか?
別行動を取ることとなった同盟軍たるパルス軍に糧食警護の責任者としてさらに送り込まれたことで、上手く厄介払いができたのを、知っていてやったとしたら凄いし、偶然に上手いことはまったんだとしたら並大抵の強運ではありません。
何せ万時が万事、ラジェンドラにとって都合よく物事が進んでますからね。
ジャスワントは仕事がやりにくくなるわ、ナルサスだって単純に対ラジェンドラとはいかなくなるわ。挙げ句の果てにジャスワントの裏切りにラジェンドラの息がかかっていないことまで明々白々に。いやはや凄い王子様です。
でもタイトルは「シンドゥラの黒豹」。
前回より、ナルサスが凄いのは当然として、ナルサスにいいように転がされた相手も決して能力がないわけではない、というパターンで話が作られておりますが、ラジェンドラに続いてジャスワントもかなりの切れ者に描かれました。
まぁ、オープニングやエンディングで既に仲間になることが明らかになっているだけに無能な筈がないんですが、パルス軍詰めにされても臨機応変に作戦を変更するあたり、腕っ節だけではありません。
自分が責任者として警護を任されていた糧食部隊が兵を満載していることくらい気付けよという気もしますが、まさかという盲点だったのでしょうね。
さて、来週はシンドゥラの主力と激突。
戦象が興奮してるのはキラーエレファント状態なのか、何らかの薬剤を使っているのか気になるなぁ。

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2015年7月15日 (水)

アニメ「アルスラーン戦記」第十四章「異国の王子」

強烈にキャラが立っていれば、それだけで話をグイグイ引っ張ってくれる。
シンドゥラのラジェンドラ王子はそんな人物。
アニメ「アルスラーン戦記」第十四章「異国の王子」。
これからアルスラーンが諸国の英傑達と次々と友誼を結んでいく、そのトップバッターとなるだけに、慎重に印象深いキャラ付けがされ、それは十分に成功したと言えるでしょう。
劇中ではナルサスの知略に踊らされ戦術でも戦略でも外交でも負けたにもかかわらず、です。
捕虜として連行されたペシャワールでの人を食ったような、しかし堂々たる振る舞い、次いで歓待されると我が家のように寛ぎ、同盟を持ちかけられると酔っていても実利を重んじることができる。
ナルサスの掌で転がされ兄王への反逆を(自分もその気でいたとは言え)半ば強いられたことなどなかったかのように振る舞うばかりか、逆にそれを奇貨として自分がそもそもアルスラーンの首を獲ろうとしたこともなかったことにして馴れ馴れしくアルスラーンに語りかける逞しさ。
アルスラーンとは全く違うタイプですが、これはこれで部下に忠誠心を抱かせる悪戯っ子っぽい憎めなさです。
というわけで、ラジェンドラのキャラで他の全てが霞んでしまった感がありますが、ナルサスの智略も短い描写でしたが光りました。
シンドゥラ軍5万に対して迎え撃つは1万。
銀英伝では軍勢を揃えるのも能力のうちということで数の差をひっくり返すのは奇策に過ぎないとされ、だからこそヤンの魔術師っぷりが生きていたわけですが、ナルサスは敢えて少数で挑んだと言っていますから、これは何時もの田中芳樹節とは違っています。
常に最大の兵力を用いるべきでは?
しかし、数が多いと凍った湖を利用する作戦が逆に味方を害しかねないというのと、数が少ないからこそ陽動にやすやすと乗ってくれたってことなんでしょうね。
ここらへん分かりやすく描いてくれればもっとよかったかな。