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2017年12月 4日 (月)

文庫版 狂骨の夢

読了。
取り敢えず買ったものの「400枚加筆とはいえ新書版でストーリーは知ってるし、そんなに面白くなかったしなあ…」と積んでしまったのが20年も前。
本を積むのは珍しくないとは言え京極夏彦にどっぷりとハマった数年間を経て飽き始めていた頃だったし、新作を無条件で読むのをやめたキッカケの一つがこの「積み」なんだと思う。
でも今回、ちゃんと読んでみると、読後感はかなり改善されている。
そりゃもちろん真犯人の動機には何一つ同情できないし、やっぱり宇田川先生が気の毒で気の毒で後味がかなり悪い。
しかし、主人公側の人物の心理描写がかなり丁寧だったことから、唐突な感じは大幅になくなっているし、一人一人がちゃんと「翻弄される人」になっているから、その憑き物が落ちることでカタルシスもある。
ただ「主人公側」なんてカテゴライズが「できてしまう」わけで、そうじゃないあちら側の人達はまるで言葉の通じないモンスターだ。
姑獲鳥も魍魎も、登場人物全員に止むに止まれぬ事情があったんだなと納得がいったんだが、さすがに本作の狂信者連中にはそういう落としどころは用意できないのも仕方ないところか。

講談社BOOK倶楽部の該当ページ
http://bookclub.kodansha.co.jp/product?isbn=9784062649612

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コメント

あのシーン凄かったですよね。
今でも誰かが考えごとしてて何かに気づいてない時は「関口くん。君は見ていたんだよ。認識していないだけだ」とツッコミを入れちゃいますw

『姑獲鳥の夏』の、関口が死体をスルーするシーンは、正に文章以外では表現できない表現で、衝撃を受けました。
それ以来のファンですが、段々とボルテージも下がって・・・

全て新書のみしか読んでいないので、『狂骨の夢』が変わっていたなんて・・・
チャンスがあれば読んでみたいと思います。

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