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2017年10月25日 (水)

マンダレイ

ずっと観たかった「マンダレイ」のDVDが安かったので、買って観ました。
前作「ドッグヴィル」が大好きだったんで。
そしたら、残念ながらドッグヴィルには遠く及ばないかな。
広い体育館の床にチョークで家の見取り図を描いただけという「ドッグヴィル」のビジュアルは、お互いに家の中のことまで知ってるくせに知らないフリをしているアメリカの片田舎の村の閉鎖性を見事に表現してたけど、マンダレイが同じ演出を使う理由は、ドッグヴィルの続編だからでしかないからね。
前作で田舎の百姓どもを勝手に理想の人々扱いして裏切られ、深く傷ついた筈のグレースが、今度は黒人奴隷に感情移入。
もちろん奴隷達が彼女の人道主義を満足させるだけの都合のいい存在であろう筈もなく…。
ただ、あまりざまあ見ろとも思えないんだよね。
70年前に廃止された筈の奴隷制度を守り続けている農場なんてものに出くわしたら義憤に駆られて当然だし、誰でも通報くらいはするんじゃないか。
だからカタルシスは少なく、結果としてメッセージ性が強まっている。
俺が受け取ったメッセージは、多様性は一筋縄ではいかないということ。
ドッグヴィルの無学な田舎ッペもマンダレイの黒人奴隷も、全員がいい人でも全員が悪い人でもない。
マジョリティーがそうであるように。
自分の思い通りにならない弱者に声を荒らげるグレースは、現代でもどこにでもいる。
こういうテーマがあまりにもわかりやすすぎるのも、映画としての底の浅さにつながってるような気がする。

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