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2017年5月13日 (土)

いなくなれ、群青

読了。
知らぬ間に何処かから拐われてきて絶海の孤島でなに不自由しない生活を送る高校生達。
しかし島から脱出しようとしているのは幼馴染の女の子のみ。
その彼女の行動と存在は周囲に波及し…。
この物語の世界は天国か何処かだと思っていた。
だから世界の謎を解こうとも知りたいとも思わなかった。
そういう意味で外の世界に出て行こうとしないシラけた主人公達とのシンクロ率は高い。
そんな世界にあってヒロインの真辺由宇は浮いているという設定だが、浮いてるとか浮いてないとか以前に、彼女だけが現実感のある人間で、他の人物達は作り物めいて見える。
それを「よくできている」「世界設定との矛盾がない」と褒め称えていいものかどうか…。
退屈なんだかわざとなんだか終盤まで分からなかった。
そう言えば、途中までジャンルがミステリに分類されていることを知らなかった。
もし知っていたらがっかりしていただろうからこれはこれでいいだろう。
逆にシリーズものの1作目であることを最後まで知らなかったのはよくなかった。
終盤に近づくにつれて、え?これで終わりなの?という気持ちが高まっていき、感動どころではなかったから。
好きな終わり方なんだけどね。
これは私小説なんだろうと思う。
世界が愛し合う2人のためだけに存在している、それをクールぶった若者が淡々と無感動を装って語っていく。
格好をつけたつもりで感情を隠すのはとても格好悪いと思うんだけど、それも含めて自我が肥大した10代なんだろう。

新潮文庫公式サイト該当ページ
http://www.shinchosha.co.jp/book/180004/

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