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2017年3月 8日 (水)

はらはらなのか。

近日公開ですが、ゆうばりファンタスティック映画祭2017で一足先に観てきました。
監督のトークでは、次々とこの人を出してはどうだろうと俳優女優が決まっていき、それを生かすように脚本がどんどん膨らんでいったとのことですが、それがこの映画のあんこたっぷり鯛焼きのようなボリューミーさに繋がっているのでしょう。
まとまりがないのが逆に楽しいゴージャスな映画です。
原奈乃華の演じるナノカと吉田凛音の演じる生徒会長・凛が、互いに女優と歌手を目指す者同士、歳の差を超えた友情を。
友達がいないわけではないだろうけど薄い関係ばかりのナノカに、学園中の人気者だけど理解者のいない凛。
二人はやがて(ほら「トップをねらえ」みたいに)名前で呼び合う友達になるのではと思うのだが、それを予感させる場面が凛のオーディションの場面に出てくる。
負けられない相手としてナノカを意識している凛。
同じジャンルでない直接的なライバルにはならない二人であればこそ互いの存在が励みになっているのだ。
…と言うのが全体のボリュームからすると一部でしかなく、別の複数のストーリーラインも進行していくのが、この映画のお祭り的に楽しいところ。
亡き母の所属した劇団で、母親というものを知らないナノカは、母と同じ劇を演じることで擬似母娘関係を体験する。
松井玲奈の演じるりな先輩はかつて娘を演じ、今度は母を演じる、母と娘を繋ぐ役割だ。
まるで天才ボクサーのライバルが彼の遺児をトレーナーとして鍛えるようで燃える。
そんな中、劇の題材が自分と母の関係に向き合わざるを得ないものであるが故に、ナノカは取り憑かれてしまう。
役者とはなんなのか、演じてることは所詮は嘘ではないのか、という悩みはりな先輩も、いや役者ならたいてい思い悩むことなのだろう。
ここから役者として生きる覚悟が生まれる一連の場面には大きなカタルシスがある。
大輪の花が。羽を広げる蝶が。そんなイメージが思い浮かぶのだ。
そんな一番の反抗期の娘から当り散らされるお父さんが最初のうちは気の毒で気の毒でw
こんないいお父さんが報われないとしたらゆるされることじゃない。
もちろん、その観客の想いも裏切られないのだ。
ところで生徒会長の凛はやっぱり中学生に見えない。
初めてオーディションを受ける中学生にしては上手すぎるし場慣れしすぎてる。
でもバックダンサーまで抱えた廊下での生徒会長選挙アピールダンスは一見の価値あり。
実のところ、彼女の存在感はこの映画からけっこう浮いてるんだけど、それも含めて人生は賑やかで芳醇なんだというメッセージに思えるのだ。

公式サイト
http://haraharananoka.com/

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