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2016年9月19日 (月)

ビブリア古書堂の事件手帖6〜栞子さんと巡るさだめ〜

つい最近、とっくに(1年半も前に)最新刊が出てたことを知り一気に読了。
好きなシリーズということもあるが、1冊丸ごと太宰の稀覯本の謎という大きな一つの事件を追う構成になっていて、飽きさせなかった。
その分、何時ものハートウォーミングな雰囲気は影を潜め、殺人こそないものの陰惨で重苦しい雰囲気に暴力の不条理までトッピングされ、登場人物が少ない…というか閉じた狭い業界の人間関係も手伝って、読後感はスッキリしない。
続きが気になる、というか続きでこのモヤモヤを晴らしてほしい気持ちが何時も以上に強いのだ。
人は暴力を振るわなくても相手の残りの人生を生きる屍のように食い荒らすことはできる。
前巻までは古書を巡るトラブルがあっても、それで深く憎み合うなんて大袈裟な、という気持ちが何処かにあったが、その半信半疑は一気に解消された。
さて、特筆すべきはワトソン役の五浦大輔の成長だ。
ホームズ役の栞子さんを十分に支えられる男となったのだが、知力でも体力でもなく、大胆な決断でそれを成し遂げたのが素晴らしい。
ただ、真犯人の決め手がなく、他の人はあり得ないから、というのは説得力としてどうか。
別にこのお話に限らず、「他の人はやらなかった」より「あなたがやった」の方がずっと相手を観念させる力が強い筈だから、相手がよほど物分りがいい場合を除いてはどうしても真犯人の潔さに違和感が残る。
今回の真犯人も描写自体が少なめなこともあって唐突な印象を受けた。

公式サイト
http://biblia.jp/works/

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