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2016年8月 1日 (月)

アルスラーン戦記 風塵乱舞 第五章「決別」

試してみるw
ペラギウスさん、いったいナニを試すんですか。
と、誰もがこうツッコむであろうツッコミ(他意はない)をしてしまうわけですが、わたしこういうハニートラップは好きになれません。
たまたまペラギウスさんが無防備な人だったからよかったものの、少しでも警戒されてたらファランギースの貞操は危なかった。
色仕掛けは徒手空拳が基本ですから、武術の達人でも大きなハンデがあります。
で、そんな策を弄するナルサスは(その正体を知ってか知らずか)海賊の黒幕を卑劣漢と罵るわけですが、この2つの差からナルサスの価値観が伺えます。
ハニートラップってのは騙し討ちです。
騙し騙される権謀術数の世界において、自らも危険に晒される。
ファランギースが捕まれば、アルスラーン一行も捕縛されかねない。
ナルサスにしてみればリスクを負って戦っているわけです。
それと海賊の黒幕であることも一見して同じに見えます。
海賊が捕まって口を割らされシャガードの名前あるいは風貌が漏れる危険はある。
これが何故、「卑劣」ということになるのか。
ギランの大商人達は互いに商売敵です。
みんなが奴隷を使って人件費を抑えて多くの利益を得ることに邁進する。
それがより多くの取引に繋がり、そのことで他の商人は破産することもある。
このこと自体はナルサスは無くさなければならないことと思ってはいても卑劣とまでは断定していません。
そこから外れて私掠船を使って他の商人の取引自体を妨害する、それが「卑劣」だと言うのでしょう。
どうやらナルサスは己の美学に基づいて必要悪と卑劣を峻別している。
もともとナルサスはオーベルシュタインではなくラインハルトを軍師にしたような性格でしたが、時として己の美学に目を曇らされ客観性を欠いてしまう嫌いがあるようです。
これが彼の足元をすくわないといいのですが…。
まぁ、こういう矛盾も人間的と言えますし、そこがナルサスの魅力なんですけどね。
さて、水戸黄門に出てくる悪代官のようなペラギウスさんは、なかなか興味深いことを言っていました。
アンドラゴラスを評して蛮勇というのはギランの商人達の一致した意見なのでしょうね。
ルシタニアに国土が荒らされれば商売にも影響が出るでしょうし。
そう考えると、私腹を肥やすのは悪いっちゃあ悪いけど、国を混乱に追い落とした責任はアンドラゴラスにあるわけで、ペラギウスさんにも同情しちゃうよなぁ…。
背任の罰が追放で済んだのも、そこらへんが絡んでるのかも。
この裁きでアルスラーンを活躍させてほしかったです。
ギランに来てからどうにも緩んでいるように見えて仕方がない。
アルスラーンがイエスマンに見えてしまったらこのお話は失敗なわけで、意識して活躍の場を作ってあげてほしいなあ…。

公式サイト
http://arslan.jp/2/

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