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2014年12月22日 (月)

太陽の牙ダグラムの思い出その17〜サバロフ

設定上かなり弱い筈の機体が、たった1度しか登場しないが故に割と強く見えるということがロボットアニメに於いては時々、起こる。
そうなると、その得てして不恰好な機体が嫌いになれないし、実際のアニメを観ずに低評価している声を聞くと腹立たしくなる。
後年のバイファムに出てきたジャーゴもそうだが、軽武装軽量級のメカが、そのちょっとばかしの身の軽さを大袈裟に描写されて得られた1話限りの強さだとしても、それは主人公の目から観たリアルな強さなのだろうし、だから俺にとってサバロフは意外な強敵として頭に残っているのだった。
俺の大好きなアニメ、太陽の牙ダグラムに登場するロボット兵器、コンバットアーマーについて思い出を語っていく連続コラム、その取り敢えずの最終回はサバロフについて、だ。
サバロフAG7ニコラエフ。
サバロフ社製の形式番号AG9、機体名ニコラエフということになるが、プラモデルの箱にはサバロフと書いてあることだし、本項ではサバロフと呼称することとする。
見た目、極めて不格好で、如何にもバランスの悪そうな頭でっかちの、出来損ないのロボットという感じ。
ロボットアニメにおいては物語開始時点においてさえ旧式だった機体を登場させる時、人型になりきれていないことで技術不足をビジュアル的に示す例が多い。
ドラグナーのゲバイ、ボトムズのブロッカー(旧称ハンプティ)、ガンダムOOのティエレンなど、比較の対象としての無骨な旧式機達。
だが、サバロフはそれらに比べると、さらに欠陥機としての記号を前面に押し出している。
ブーメランのようなでかい頭部から細い胴と足が生えている姿はキノコのようで如何にもバランスが悪そうだし、何より手がないことで武装も貧弱だ。
取り敢えず腰にミサイルポッドを装備しているが、ダグラム世界におけるミサイルはデューイ戦闘ヘリやインステッド装甲車でさえ同サイズのそれを発射できることもあってあくまでサブウェポンの扱いに過ぎない。
急所に命中すればコンバットアーマーの撃破も可能だが、立体的な機動により一方的に優位な射撃位置を臨機応変に占めることが可能なコンバットアーマーにとっては十分に対応可能な旧時代の兵器に過ぎぬのだ。
ましてやチェインガンやスモークディチャージャーに至っては…。
だが、そんなチェインガンやスモークディチャージャーを大きく左右に張り出した頭部にデカデカとたいした兵器であるかのように誇らしげに装備するハッタリ具合は嫌いになれないのも確かだ。
この旧式ハリボテ具合は早い段階からアニメ誌や模型誌に設定画が公表され、技術力もないのに取り敢えずCBアーマーを作ってみたが制式採用されず、仕方なく警備用、暴徒鎮圧用としてサマリン博士が政治犯として収監された刑務所に押し込まれたという悲しげな設定とともに、どんなに弱いのだろうと思わせてくれた。
しかし、前述の軽量級故の身の軽さと、この連続エントリーでも何度も触れているどんなメカも初登場だけは凄いジャンプ力を見せる作劇が相待って、ダグラム相手になかなかの機動性を見せたし、何より二度と登場しなかったので、2回目以降の鈍重な描写も存在しないのだ。
まぁ、火力が火力だし、アッガイなみのひどいやられ方をしたのも確かなのだが…。
そんなわけで、やっぱり弱いサバロフなのだが、宇宙人のSF兵器っぽい姿はブリザードガンナーの次に出すにはいい流れだし、この時代の最強兵器はあくまでアイアンフットとT10Cブロックヘッドであるという「兵器の進歩をあくまでリアルな範囲に止めインフレを感じさせないようにする」ために敢えて最終登場兵器を旧式のサバロフにすること自体に大変な美意識を感じる。
架空のロボット兵器体系を構築するという命題を極めて高いレベルで達成したダグラムという作品の最後の初登場メカに相応しい存在なのではないだろうか。

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コメント

いらっしゃいませ。
そう言えばDチームは戦場を転々として、ギガノスはそれに対応した局地戦用MAを繰り出してきたのでしたね。
空ならシュワルグにダウツェン、平原ならガンドーラみたいに。
辛うじてギルガザムネが新型と言えないこともないけど、サイズが同じじゃないから急激な技術進化あってのことじゃないですもんね。
で、カスタムタイプ。
ドルチェノフのスタークダインのメチャクチャな強さが痛快でした。
わたしも話を戻して、新型機問題。
最近のガンダムの後付け設定では、ゲルググの開発もザクの後すぐに成されていたように言われてますから、おかしい!と思っている人は多いのでしょうね。
それを30年も前に劇中で自然な形で実現したダグラムはやっぱり最高ですよ。

実に、ダグラム愛に溢れていますね。
後に出てくるメカほど、強い新型という方式を覆しているのが良いですよね。
1年以下の期間に、新型がゴロゴロ出てくるのは、全くリアルじゃないですから・・・

それを昇華したのが、ドラグナーのMAだと個人的に思っています。
新型の量産機はドラグーンのみで、ギガノスは既存のメカを使用。
エースは、改造機を使用ってのが、しびれました~~

話しを戻して、サバロフは『最後のメカ=ライバルが乗る最強メカ』ってのを覆したメカですよね。
まあ、ラコックが乗ってダグラムと対決したら、白けたでしょうが・・・(^○^)

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