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2013年11月25日 (月)

オーガスでようがす?その4「飛ぶコミリアとエマーンの受胎」

超時空世紀オーガスについて主にネガティブな思い出を綴るほぼ週1コラムの4回目。
今日はオーガスにおける異文化描写について語りたいと思います。
地球人とは異なる価値観を持つ多種多様な異文明種族が混在する混乱時空。
その魅力的な設定は結局、ほとんど本編に生かされることはありませんでしたが、それでも最初の頃は描こうという意欲が感じられました。
特に主人公の桂が身を寄せることになる通商の民・エマーン族は、地球人との違いが強調されます。
地球人とは違い女性の妊娠可能期間が極端に短いエマーン族。
なんと十代後半で閉経してしまいます。
ヒロインのミムジィは残りわずかなんだからさっさと結婚しようと迫る恋人のスレイに煮え切らない態度を取っているところ、そこに異種族の桂が現れて惹かれていくという三角関係の構図です。
上手く描けばまさにセンスオブワンダー、SFの本質たる異文化の相克が大いなる感動を生んでくれたことでありましょう。
ところが何としたことでしょう。
フェミニストがこれに噛み付いたのです。
歳をとって妊娠できなくなったら女として扱われないなんてゆるさないザマスと喚き立てるフェミニスト達。
アニメとは全く関係のない新聞だったか週刊誌だったか忘れましたが、よくもまぁ内容を観もしないでキツい言葉で糾弾するものだと腹を立てたことを覚えています。
そもそもこの設定はあくまで、地球人とは異なった知的生物の話です。
自由人だった桂が慣習も考え方も何もかも違う異次元生物と愛し合うようになる、そういうドラマのためのものであって、現実の地球の女性を差別していることになどなる筈がありません。
当時のわたしはまだ少年で、母の影響もあってフェミ寄りでした。
男女差別はゆるされないと思っていましたし、今でも本質的には変わっていません。
しかし、オーガスにおけるエマーン人の設定は別に女性蔑視でもなんでもないと思いましたし、イチャモンがつけられているのを知った時はお口ポカーン状態でした。
やがてアニメ雑誌の読者欄にも感情的な女性視聴者の声が載り始めます。
その流れにわたしは世の中には馬鹿な大人がいるものだな、と呆れましたが、単なる視聴者に過ぎないわたしは呆れていればいいですが、実際にアニメを作っているスタッフはそうはいかなかったのでしょう。
きっとフェミニスト達はオーガススタッフを口汚く罵ったに違いなく、オーガスは路線変更してしまいました。
超重要キャラであるスレイが戦闘中にかなり無理やり行方不明になって異文化間三角関係は描かれなくなり、そればかりかエマーンの地球人との違いもほとんど描写されなくなってしまったのです。
思えばマクロスにおいても異文化描写が理解されない兆候はありました。
地球人のマックスとゼントラーディ人のミリアの間に生まれた赤ん坊であるコミリアは生まれながらにして骨格が丈夫であり首も座っています。
よって、放り投げても大丈夫、そういう描写が本編にもありました。
しかし、わたしはそのシーンを実家の居間で観ていたのですが、たまたま一緒に観ていた母が軽く怒り出したのでした。
まぁ、あのシーンについては母の怒りは分かります。
それまでに宇宙人とのハーフの赤ん坊がいかに頑丈かという描写も何もなくいきなり外見上は地球人と変わらない赤ん坊を放り投げ、設定は事後の口頭による説明のみだったのですから、あれは脚本がおかしいのです。
しかし、マクロスのそれは単なる1シーンに過ぎませんが、オーガスの場合は物語の根底に関わるわけで、くだらぬ言いがかりをつけられないよう物語の進行には綿密な仕込みが必要だったのではないでしょうか。
繰り返しますがオーガスはつまらないと思ってます。
でも、最大の魅力の1つがスポイルされた以上、仕方なかったのかな、とも思うのです。

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