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2011年11月 1日 (火)

重戦機エルガイムの思い出その2〜エルガイムと鍔迫り合い

宇宙空間や空中で2機のロボットが対峙する。
互いに剣を抜いて相手に斬りかかろうとする。
しかし、どちらも相手のボディーに太刀筋を浴びせることはできない。
剣を振り下ろすタイミングもスピードも全く同じなので、ぶつかって火花を散らすだけなのだ。
これでは埒があかぬとばかり、いったん剣を退くもののまた振り下ろす。
だが、結果は同じで、それが延々と繰り返される。
ロボットアニメではよくあるタイプの殺陣だ。
これが始まると俺は、またかと思って白ける。
動画枚数の省略なのは想像が付くが、舞台裏を感じさせるなという気持ちになる。
もちろんエルガイムの専売特許というわけではない。
でも、俺がこのワンパターンな殺陣が無性に気になるようになったのは、エルガイムがキッカケだったのは確かだ。
なんでこんなに戦闘がつまらないんだろうと思いながらエルガイムを観続けるうち、俺はそれに気がついた。
対峙するエルガイムと敵ヘビーメタルの腕だけが動き、他の部分は全くの静止画。
背景の宇宙空間くらいはスクロールや星の瞬きなどしてたかもしれないが、とにかく腕だけアニメーション。
リミテッドアニメという言葉の意味をはっきりと理解したこの種の違和感ある戦闘シーンが、エルガイムのバトルシーンのつまらなさの象徴に思えたのである。
そして何故、このような手抜きをと考え出すと、ヘビーメタルはデザインが複雑でディテールが細かいからアニメーターさんも描くのが大変だからなんだろうなという結論に誰でも達するわけで、ここで考え込んでしまう。
ヘビーメタルの格好いいデザインに快哉を叫んだ自分ではあるが、実際の番組での動きが犠牲になるのでは、本末転倒というものではないか、と。
改めて振り返るとダンバインでもあったし、Zガンダム以降でも頻出する。
何れもデザインの複雑なメカが多いアニメだ。
この認識に立つと、バーチャロンのデザイナーであるワタリさんがVガンダムを評して「動かせるギリギリの線の多さに止めたデザインはいい(うろ覚え)」と言った時に、この人は分かっている!と感動できるし、サーバインvsズワウスに、ああやっちまったなと苦笑することもできるのである。
だが、いつ頃からか、そのようにアニメを冷笑的に観るのにも飽きてきた。
おかしな部分に無理やりそれっぽい解釈を与えるというマニア特有の病癖も鎌首を擡げてきた。
あれは手抜きなどではなく、実際にも劇中世界ではあのような戦闘が行われ、それには誰もが納得する合理的理由があるのではないだろうか。
そんな屁理屈を捏ねたくなってきたのだ。
そこで俺が目を付けたのが、ガンダムの教育型コンピューターの設定だ。
知ってのとおり、ガンダムはアムロの戦闘データでどんどん強くなる。
そしてそのデータは量産機であるGMにも採用された。
モビルスーツはある程度ならオートで動いてくれるのだ。
ちょうど、コマンドを入れただけで波動拳が撃てるように。
ガンダムセンチネルでもそれっぽい話があったが、連邦軍のモビルスーツは共通のOSや操縦プログラムで動いていてもおかしくない。
もし敵味方のモビルスーツが同じプログラムで動いていたとしたら、サーベル戦闘の際に双方で全く同じ動きをしてしまっても不思議じゃないではないか。
そう思うことによって、俺はやっと予定調和的な殺陣を少しは我慢できるようになってきたのである。
現在、そのような殺陣は減ってきた。
エルガイムの頃はメカデザイン複雑化の黎明期だったので特に目立ったのだろう。
ヘビーメタルのトイやプラモを眺めながらも、それを動かすのがいかに大変だったのか、つい想いを馳せてしまうのだった。

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